晟聴(せいちょう) 〜香りの旅〜
〜香道研究家・伊達晟聴(だてせいちょう)が綴る香りの日々〜
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2019.05.23 Thursday
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2011.01.24 Monday
author :
伊達晟聴
聞香ノート2
このような歌があります。
如何なるか 苦しきもの 問うならば
人をへだつる 心とこたへよ
良寛の歌です。
人の生き方を考えるにあたって、
とても大切なことを詠っているような気がします。
1月の聞香稽古は、
「生きる力」です。
主題についてはどうぞこちらをご覧ください。
「四季おりおり」
香炉を手に持ち、
香りに聞いていくとき
主題と香りの組み合わせが様々な想いを生み出します。
いわば「詩的真実」とでもいったもの。
今回の証詞
は、
ブッダの言葉
を選びました。
一切の生きとし生けるものは、幸せであれ。
『ブッダのことば(スッパニータ)』中村元訳
香
りはおだやかに、
堅実で、
落ち着いた広がりを持って香りました。
束縛もなく、変幻自在。
かろやかに、しなやかに・・・・・
。
稽古に参加のみなさまは、
香りに、
このように聞きました。
あたたかき光の中でまどろめり
何もなき日のありがたきかな
敦子
あらたまの年の初めに寸門多羅の
香り聞きつつ軽やかにとぞ
良子
人はみな消えゆくものと知りながら
求めてやまぬ心のゆくへ
淑子
「法(のり)に生きて」と詞書して
いきるもの皆の幸せ祈る声
読経響いて伽羅香る
しあわせはさるすべりの花の形して
羅国の香りしみじみうれし
真南蛮の
香は樫の木の
幹のようにそびえたち
生きる力のみなぎりて空をつく
死ぬときは日向ぼっこの甘えん坊
愛されていたと確かめる
巴
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2011.01.07 Friday
author :
伊達晟聴
聞香ノート1
西暦538年といえば、
仏教の伝来した年といわれます。
仏教の儀式では香はかかせません。
とすると、その時、香木は伝わったかもしれません。
『日本書紀』には、推古天皇3年(595)、
「夏、淡路島へ沈水(じんすい:香木沈香のこと)が流れついた」と。
島の人がその大きな木を薪にしたところ、
とてもよい香りがしたのです。
その神秘で不思議な香りのする香木は、
宗教儀式からはじまって、
平安時代には、薫物(たきもの)として暮らしの場に登場するようになりました。
それは、人々の生活に趣きをもたらし、
“日本人らしい芸能”を生み出していきます。
それは、聞香という作法。
香りに心を寄せた人々は、
四季の生活の中で香りを詠いました。
そのひとつ、
君ならで誰にか見せん梅の花
色をも香をも知る人ぞしる
友則
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2011.01.06 Thursday
author :
伊達晟聴
本年最初の香り:初詣
初詣・山口観音のお線香の香り。
敬虔な想いで祈りをささげました。
そして今日は昼過ぎから散歩。
夕暮れの空は遠い記憶と未知の記憶が入りまじっているようでした。
しばらく見つめていると、
きらりと一筋の光が走りました。
冷たい空気を切り裂いて飛行機が飛んでいるのです。
太陽の光を受けて・・・・・。
どこへ飛んでいくのでしょう。
今年もやることがいっぱいあります。
では、
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2011.01.01 Saturday
author :
伊達晟聴
聞香
香りに聞く 2011年 元旦
明けましておめでとうございます。
香りに時代の心を聞く聞香遊びの始まりです。
本年もよろしくお願い申し上げます。
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