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旅の香り 番外編ーこの星の香り


この5月の連休に、スイスから婿がやってきました。
どこへ出かけようかと思案しましたが、昨年の取材以来気にいっている三鷹の国立天文台がいいと思いました。というのも、彼は光学を学んでいるので、楽しい話ができるだろうと思ったのです。やはり、大いに気にいったようで、楽しく過ごせました。



(展示されている写真パネル)

宇宙の話などしているなかで、ブラックホールのことになり、重力のこと、星のいのちのこと話題がなりました。一瞬、「ああ、星も人間もおなじ。生まれて輝いて滅する」との想いが頭をよぎりました。

ふとわれにかえると、やさしい風が木々の香りを運んでくれています。この星の香りです。

昨夜、テレビを観ていると、最近の子どもたちは、自然の香りよりも人工的に創られた香りのほうを好むようです。小さな頃からお菓子につけられた香料になれてしまっているとのこと。繊細で複雑な香りよりも、特徴付けられた濃い香りをいつの間にか好むようになっているのですね。

やさしい自然の香りにふれる機会をつくらねば・・・・





「四季おりおり」がアップされています。
どうぞご覧ください。


| 香りの冒険者 | 09:10 | comments(0) | trackbacks(0) |
聞香稽古  ブッダ
 

今日は爽やかに晴れ、気持ちがよい一日でした。
午前中は、麹町で聞香稽古
主題はブッダ。
ブッダが生きた紀元前5世紀頃のインドは各地に都市国家が生まれた変動の時代のようです。
いつも偉大な人は激動の時代に生まれるものですね。

家に帰り一休みしていると、本棚に『西行から最澄へ 日本文化と仏教思想』栗田勇著の背表紙が見えました。
今朝の聞香稽古では、ひたすらインドに思いを馳せていましたが・・・・・。ブッダは日本の文化にもたいへん大きな影響を与えていた人だと・・・・・。そんなことを考えながら起き上がって家の近くのインド料理店の前に行くと、象の置物がありました。




いきとしいけるものの苦悩をときはなつ智慧を得ようと修行し教えを説いたブッダ
その生涯を想いながらの散歩です。

香りが漂ってきそうです。
稽古では、佐曽羅、伽羅、寸門多羅の順に香がまわされました。

香りに聞いて、

  苦にみちた 青き地球に くもりなき
    ブッダのこころ 今を照らせよ

                    敦子


風の中に、ブッダの姿が浮かんできそうです。




「四季おりおり」がアップされています。

どうぞご覧ください。

 

| 香りの冒険者 | 22:24 | comments(0) | trackbacks(0) |
旅の香り 玄奘三蔵の場合 聞香稽古


心が生じて悪魔が生まれる。

心が滅すれば悪魔もなくなる。
旅は、心が恐れるから恐ろしい。
心が恐れなければ恐ろしくない。
わたしはすでに救世の大願をたてたものです。
インドにまいり三蔵の妙文をいただき、
国にもどって、わが太宗皇帝のお力になるつもりでいます。
(『西遊記』呉承恩著作 全訳・村上知行より)


玄奘三蔵、
いのちを賭けたインドへの求法の旅。 
『西遊記』の三蔵法師のモデルとして有名です。


史実の玄奘三蔵は、仏教にこの世の救いを願い、釈迦がひらいた仏教の本質はどこにあるのかと自問して、生死をかけて、はるか仏法源流の地である天竺(インド)に旅をした名僧です。


629に長安を出発し、645年に帰朝するまでの前後17年の歳月。それは、空には飛ぶ鳥もなく、また水もない砂漠の旅。氷河のよこたわる厳寒の山を越えての旅。

そして、インドでの仏法、経典の研究。


香の主題は、玄奘三蔵の救世の大願でした。


香りが想像力を高め、1400年もタイムスリップして、主題を感じ取っていくということは本当に楽しいことです。稽古は2時間ほどですが、あっという間に過ぎて行きます。


  良子さんは、香りに聞いて、一言

 玄奘、なに思う!

 ふきあれる砂のかなたに青き僧

  法を求めて真那賀とともに

            とは、敦子さん

 いにしえにつらき道いく僧ありき

  仏法求めていのち輝く

            淑子

 ひとすじの光みちびく西方へ

  ひたすら歩む寸門多羅の香

            羑代

 ともに生きるこの世の人を救いたい

  救世の心のあかるく荘厳

             


玄奘が、インドで研究したのは、

瑜伽師地論(ゆがしじろん)。

「地(ブーミ)とは、

「大地が万物を育てるように、

生命あるものすべてをいつくしむ境地」。

この境地こそ求めるものですね。


「四季おりおり」がアップされています。
どうぞご覧ください。

| 香りの冒険者 | 21:27 | comments(0) | trackbacks(0) |
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