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香道に興味ある人にいい本です。
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聞香ヤマトタケル



古代日本の悲劇の英雄・ヤマトタケルを想い聞香稽古。

東征からの還り道に病に倒れ、
死をまえにして故郷を偲んで詠んだとされる歌は有名ですね。

倭は 国のまほろば 

たたなづく 青垣 山隠れる 

倭しうるはし 


思い出す故郷は美しいのです。

そして、若者たちには生命を楽しめと・・・・・。


命の またけむ人は

たたみこも 平群の山の

熊白檮(くまかし)が葉を 髻華(うず)に挿せ その子

 

香はどのように香るのでしょうか。


| 香りの冒険者 | 15:37 | comments(0) | trackbacks(0) |
誕生日には


誕生日には近くの公園に行き、
飛行機を見て、おさなごころにひたり、
楽しくなって、かるくランチ・ビールを、
そして、宇宙版アイスを、



あたたかな陽気に元気よく図書館へ、
借りた本は5冊。

生きてあることに感謝。


| - | 17:35 | comments(0) | trackbacks(0) |
聞香稽古:伊勢物語ー2
 


むかし、男ありけり。その男、伊勢の国に狩の使に行きけるに、・・・・・
「伊勢物語」 六十九段はこのように書き出されます。

伊勢の斎宮と狩の使の男との恋物語。
男の「われて逢はむ」(ぜひとも逢おう)という言葉に・・・・・
それは禁断の恋。
次の朝、斎宮から男に歌が届けられます。

 君や来し我や行きけむおもほえず
   夢かうつつか寝てかさめてか


(あなたが来られたのか、私が行ったのか、
夢の中のようでよくわかりません)

男、いといたう泣きてよめる。

 かきくらす心の闇にまどひにき
   夢うつつとはこよひ定めよ

(涙があふれ、心も闇の中をさまようばかりです。夢だったのか、現実のことだったのか、今宵たしかめて下さい)

狩に出ても想うのは彼女のことばかり。
しかし、その夜は宴会が催され、相手の国の守は酒に強く、一晩中飲明かすことになり、逢うことができない事態に・・・・・
男は、「人知れず血の涙を流せど、え逢わず」
すると斎宮の方から歌が杯の皿に書かれてとどけられます。

 かち人の渡れどぬれぬえにしあれば

「浅い縁だったのですね」と、男は歌の続きを松の燈火の燃えかすで書きつけるのです。「また伊勢までお目にかかりに来ます」と。

  また逢坂の関は越えなむ


稽古では、伽羅の香木はみやびに香り、
羅国はしずかでした。
そして、寸門多羅は、せつなく香ったのです。

どなたかのことを、香りに聞かれたのでしょう。

 なき人を想い想いて夜もふけぬ
   夢かうつつか寝てかさめてか

                淑子

どなたかにたいして、
この伊勢物語の男のように生きてみよ、との想いからか、

 まどいにき断崖をゆく雄鹿よ
   君ならずして誰が定めん
                巴

香りは記憶の国につれていってくれるものです。

 前栽の新緑かすみ伽羅の香
   魂よりいでて蛍とびかう
               羑代

稽古日が違いますが、男性の歌は、

 恋いこがれ想いつのりしひぐらしの
  夢かうつつか寝てかさめてか
               秀

その日は伽羅はおだやかに香り、羅国はすこし浮遊して、
真那賀は沈むように香りましたが、
なにか意志の力のような強いものを感じさせてくれました。

| 香りの冒険者 | 16:07 | comments(0) | trackbacks(0) |
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