2010.01.30 Saturday
聞香稽古 伊勢物語
1月の稽古の主題は『伊勢物語』でした。
全編125段、
「むかし男ありけり」ではじまることの多い歌物語。
幾多の恋の小話が展開します。
物語の主題は“みやび”。
初の段は、成人になったばかりの若者の歌。
狩に往き、美しい姉妹と出会い、
狩衣の裾を切って、歌を書き添えたもの。
春日野の若紫のすり衣
しのぶのみだれかぎり知られず
美しい人に出会い、若者の心は限りなく乱れているのですね。
最後の125段の歌は
むかし、男、わづらひて、心地死ぬべくおぼえければ、
ついにゆく道とはかねて聞きしかど
きのふ今日とは思はざりしを
人の一生を感じさせる歌です。
人生は、
ハラハラ、ドキドキ、
楽しいことも、哀しいことも、
よく味わってみるとそんなにわるいものではない。
生ききることが大切。
でも、あっという間の1回きりの人生。
そう、生きるのは1回こっきり。
せつないですね。
そんなことを感じる歌物語。
みやびな男の一代記は、
さまざまな出来事が展開してあきることがありません。
香りは、六国五味の香木。
それぞれ選んだ歌にあわせて香木も選び、
聞くことにしました。
以前から、最後の125段の歌が好きだと思っていた方が
香りに聞いて
香に聞く都ぶりをば楽しめど
きのう今日にはたどりつかまじ
良子



吉村ゆらさんの舞
